代表的な熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等と紙、布、ガラス布等の基材を組合せた積層板があります。基材と樹脂の組合せにより特性が変化し、「フェノール樹脂×紙/布」は電子部品や治具に、「エポキシ樹脂×ガラス」は電装部品や重電部品に、「シリコン樹脂×ガラス」はブレーカーなど、モバイルや車載等の各分野で絶縁材料や構造材料として使用されています。また、定尺外の極厚積層板についても、特注成形品として提供することが可能です。

エポキシガラス(ガラエポ)積層板は編み上げたガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸、積層させ熱硬化させた成形材料で、絶縁性、機械的強度、難燃性、低導電率に優れているという特徴があります。用途としては電装部品や重電機部品（トランス・発電機）の他、薄くて反りにくいという特徴からプリント基板などに使用されております。

・ガラス布基材エポキシ積層板→ ガラエポ積層板：EL-GEM・EL-GEF、G-10・FR-4
・高耐熱ガラス布基材エポキシ積層板→リコセル、EL-GEH

フェノール樹脂(ベークライト)は植物等を原料としない世界初の人工的合成樹脂で工業化の発展とともに電気部品や機械部品に使用されてきました。特徴としては優れた電気絶縁性や耐熱性、加工性があり、コストパフォーマンスにも優れ全体的にバランスの取れた絶縁材料になります。目的に合わせて紙や布を基材に用いており、絶縁材料や構造材料(スタータ、歯車)、車載関連部品などの用途に使用されております。

・紙・布基材フェノール積層板（茶・黒）→ ベーク板：PL-PEM・PL-PEV、PL-FLE・PL-FCM

チョップドストランドマットを基材とした積層板になります。不飽和ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂の２種類があり、さらに無機質のフィラーを添加しています。特徴としてはガラスクロス基材のものより安価で、耐アーク性や耐トラッキング性に優れております。用途としては一般電気絶縁材料や重電関連製品にも使用されております。

・不飽和ポリエステルガラスマット積層板：TL-GEM